マンションの防水の悩み解決

屋上防水改修の方法の想定とは

屋上防水改修の方法の想定とは

新築する際、屋上防水改修する方法を想定しているのでしょうか。

 

防水改修の主流は、1970年代までは新築時に採用した防水工法の更新でした。
採用されている防水材は、殆どがアスファルト系でしたから、
建築士は改修の方法として、既存アスファルト防水層を撤去し、
新規のアスファルト防水層に更新することを想定しておけばOKでした。
ですから、改修する方法を想定できていたといえます。

 

しかし、現在の防水改修の主流は被せ工法です。

 

この被せ工法は、1970年代に普及し始めましたが、
1980年代になってから主流になりました。

 

つまり、新築時に、建築士が屋上防水改修として、
被せ工法を想定していたかというと、創ではありません。

 

建築士は、防水に関していえばとても保守的です。

 

明治以来一般的だったアスファルト防水を採用すれば、
もし、漏水事故が起こっても設計ミスと非難されることはありません。

 

新しい材料や、新しい工法を採用して、
失敗したくないと考え、保守的な立場をとったほうが賢明です。

 

ですが、時代が変わり、アスファルト防水層の更新は次第に難しくなりました。

 

アスファルト防水層の更新が困難になった理由

 

(1) アスファルト防水の施工時に発生する臭気が公害といわれるようになったこと。

 

(2) 既存の防水層、または保護コンクリートの撤去時の騒音が公害といわれるようになったこと。

 

(3) 既存の防水層を撤去した際の降雨で、漏水するリスクがあるということ。

 

(4) 既存防水層および保護コンクリートを撤去すると、大量の廃棄物が発生すること。

 

(5) 既存防水層を撤去すると、コストが高くつくということ。

 

被せ工法の普及

 

このように、防水改修の際に、公害だといわれてしまったり、
色々なリスクのあるアスファルト防水層の更新は取りやめ、
既存防水層や保護コンクリートはそのままの状態で残し、
表面を新規の防水層で覆ってしまうという方法が提案されました。

 

この被せ工法は広く受け入れられるようになり、
1980年代になって急速に普及しました。

 

被せ工法に使用する防水工法は、
アクリルゴム系やウレタンゴム系などの塗膜防水、
塩化ビニル樹脂系や改質アスファルト系などのシート防水が殆どです。

 

防水改修を検討するとき、設計した建築士が関与することは殆どありません。

 

防水改修の検討に関与するのは、ゼネコン、建物管理会社、
改修専門業者及び防水材メーカーのスタッフなどです。
その中に、建築士もいますが、設計した建築士が関与することはまずありません。

 

ですから、防水改修の情報、つまり被せ工法の情報は、
設計した建築士には伝わらず、販売したディベロッパーにも伝わりません。
結果、設計にフィードバッグされにくい状況になってしまいます。

 

防水改修を、アクリルゴム系やウレタンゴム系の塗膜防水、
または塩化ビニル樹脂系や、改質アスファルト系などのシート防水の
被せ工法で行うのであれば、
新築の際に初めからその防水を採用しておけば良いのでは?
と考えるのが普通です。

 

しかし、建築業界はなかなか簡単には変わらず、
特にマンションでは昔のままの流れが変わらずにいます。

 

最近のマンションは、
外壁をタイル張りにしなければ売れないといわれています。
見た目重視の部分が強い傾向にあるからでしょうか。

 

ですが、屋上の防水は、アスファルト系であろうが、
ウレタンゴム系であろうが、
塩化ビニル樹脂系であろうが、売れ行きには関係がありません。
屋根は、見えない部分ですからね。

 

マンションを100年後に解体したとして、
それまでにかかるコスト、つまりトータルライフサイクルコストを計算し、
メリットのある仕上げ材などを選ぶことが必要です。

 

トータルライフサイクルコストを勘案し、
どの防水とするかを決めることが必要ですが、
フラットルーフよりも勾配屋根の瓦葺にしたほうがローコストになる事も多いです。

 


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